ニュース WEST UNION
NEWS トップページへ戻る


2006年3月23日

JR西日本連合「第13回委員会」活動方針決定
−春闘・安全・組織拡大−
賃上げ6,500円実現を!賃金の底上げと格差是正へ


 「賃金引上げ6,500円(定昇込み)を実現し、二極化された賃金・労働条件の改善を求めよう」との強い決意のもと、JR西日本グループ労組連絡会(議長:倉橋源太郎JR西労組委員長=34,000名)は2月24日、京都の弥生会館において第13回委員会を開催し、「春闘と安全、組織の拡大」を連携した当面の活動方針を満場一致で採択した。委員会終了後、同開場においてはJR連合グループ労組(角田修作会長=75,000名)初の「春闘総決起集会」が開催され、産別としての最低到達目標賃金などの達成に、いっそうの連けい強める取り組みを確認した。

 80名を超える委員、傍聴者が出席した第13回委員会は冒頭、4月で1年目を向かえるJR福知山線脱線事故及び伯備線触車事故で犠牲となった御霊に深く黙祷をささげ、一日も早い安全文化の確立と社会からの信頼回復を誓った。
 委員会は議長団に中村真光(西日本メンテック労組)と米村弘隆(西労組)の両委員長を選出し、課題山積する委員会の議事を委ねた。
 倉橋委員長は冒頭のあいさつに立ち「昨年の大惨事から10ヶ月が経過し、様々なことを経験・教訓化したが、相次ぐ伯備線での殉職事故は慙愧の念に堪えない」と遺憾の意を表明、そのうえで「業種・業態は異なっても事故を風化しないために、自らの職場の問題としてあてはめて欲しい」として、グループ全体での安全文化の確立に言及した。 
 また春闘ではJR西労組の中央委の決定を踏まえて「(事故で心苦しい側面もあるが)JR西労組は春闘を放棄せず、依然低位にあるグループ賃金の底上げと格差縮小に、その任を果たしたい」とする決意を表明、一体感を醸成する「安全と春闘の連けい」を訴えた。

−4月中の決着目指す−
安全対策委員会 7単組に拡大
 
 当面の活動方針案は前田事務局長から提起した。
賃金引上げでは、通期での連結決算が増収(減益)の背景を踏まえて、定昇込「6,500円中心」の要求とともに、35歳所定内で「最低目標賃金」の達成、さらに業種・業態別「分科会到達目標水準」をめざして、28日一斉要求を提出、4月中の決着を目指すなどJR連合方針に則った要求方式を提起した。
 安全対策では拡大安全対策委員会への出席を7単組に拡大するとともに、JR西連合運動の継承としてユニオンカレッジの開催や交運共済加入など福祉活動の充実に方向性を示した。
 方針案をめぐって7名の委員から、主に(1)集団交渉のテーブル、(2)高年者雇用の一括交渉、(3)委託料の値上げ、(4)外注拡大での施工不安、(5)ダイヤ改正での業務量削減等の課題に意見が集中、執行部からの答弁を踏まえて満場一致で方針案を可決した。
 また組織拡大をめざす同委では、新たに「レールテック労組(小見山繁一委員長=150名)」の加入を確認、倉橋議長からJR連合徽章を手渡した。

倉橋議長決意表明

「共存、共栄、共生」の理念で実感できる春闘の確立を

倉橋議長は委員会の冒頭、事故で安全対策の再構築が問われるなか、JR西労組運動が各単組で支えられている背景に敬意を表し、あらためてグループ労組連絡会の強化・発展に要旨、次の見解を示した。

《京都駅ビル駈け上がり大会》
 2月10日、レールテック労組の結成と加入で14単組からスタートした連絡会も47単組まで前進した。18日に開催した駈け上がり大会では、当初、事故での社会的影響も配慮して自粛・延長も検討したが、京都府・市。同観光協会、地元企業などの強い要望をうけて、「JR西労組は裏方作業に徹する」との判断で開催に踏み切った。JR西連合の皆さんには運営協力はもとより、多くの参加チームを仕立てていただき、成功裏に向けて尽力を願った。
 節目である来年の10回大会には、安全文化も再構築し、JR西労組として堂々と参加したい。

《鉄道の信頼回復に向けて》
 4月25日の重大事故から10ヶ月が経過した。この間,安全の再確立に多くのことを学び,貴重な経験も教訓化しつつある。
「事故を風化させない」「再び事故を起こさない」という強い決意で今日を迎えているが、一月に発生したJR伯備線での触車死傷事故は尊い3名の殉職者をみた。言葉では安全文化・企業風土を構築すると言ってきたが、本当に職場の一人ひとりに浸透していたのかと、ある面では他人事の気持ちがあるのかと、事故を振り返り危惧する。
 福知山線事故も含め、事故に遭遇した利用者や組合員の皆さんは、生涯忘れたくても忘却の彼方に追いやることはできない惨事である。
 西連合でも様々な業種・業態が存在するが、「風化させてはならない。二度と事故は起こさない体制作り」に、自らが置かれている職場環境に照らし合わせて今一度検証し、取り組みを強化願いたい。

《春闘で底上げ、相乗効果を》
  このような厳しい環境下のもとで、06春闘が始動した。
 安全を前面に出してJR西労組は中央委でベア要求などを採択した。
 しかし昨年までの10万名署名や決起集会など、組織力を持っての活動は自粛することとし、安全と連けいして「安全性向上計画検証アンケート」を全組合員が参加して行い、些細な問題にも対応できるチェック体制の確立を決定した。
 また依然として低位になるグループ連合の賃金底上げと格差の是正に対してJR西労組は「春闘の凍結・放棄はしない」固い決意と、一方で安全を着実に作る全組合員・家族のためにも精一杯交渉を強化したい。
 そして失った「鉄道員の誇りと自信」を回復し、グループ連合には相乗効果を波及したい。JR西日本連合が「共存、共栄、共生」の理念をもとに集結している限り、実感できる春闘を確立したい。


[ JR西労働組の組織概況 News ! | | イラク鉄道復興人道支援会議JR西労組の政策交渉関係組合員福祉 ]
[ 機関紙コーナー
青年女性委員会かわら版 JR西日本グループ労働組合連合会 ]
[ イベントスケジュールリンク ]