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2004年8月3日

■'05春闘も放棄せず
 -完全民営化手当を要求 森委員長冒頭あいさつで強調-
森委員長は大会の冒頭、憂いを帯びるわが国の社会状況に懸念を示したうえで、当面の課題について所信を表明した。
選挙活動
民主党の躍進にJR西労組は闘い、燃えた。民主党は善戦して躍進し、奢り高ぶる自民党は苦戦・苦闘の敗北であった。小泉内閣は3年半前に誕生、「聖域なき構造改革」をもって日本を立て直すと公約したが、道路公団の改革は全く、年金もデタラメな改悪、国民には将来展望が示されていない。三日月議員も元気いっぱいにがんばっている。知名度も後援会もない苦しい選挙であったが、カンパも完璧に創りあげていただき、保守王国である滋賀県三区で三日月氏を勝たせることができた。JR西労組も社会的認知と市民権を得た。奢り高ぶることなく再選をめざすとともに「JRみかづき会」の強化・充実に取り組んで行きたい。
JR西日本の経営動向
景気は回復基調と言われているが、失業率は4.6%と依然高止まり、実感を得ていない。JR西日本の決算は三年連続の増益、7年連続の減収、650億円の経常利益を生み出したが、阪神・淡路大震災時の収益よりも落ち込む状況にある。良い会社を作るために、良い商品を作り、安全・安定輸送のために英知を結集する。 
04春闘
日経連は「雇用か賃下げ」ということを執拗に求めてきた。トヨタは経常利益が単体で9157億円、連結では1兆800億円、連合笹森会長の東京電力は3044億円の経常利益だがベアは放棄、JR西日本の経常利益は端数でしかない。「賃金は最大の労働条件」であり、頑なにこだわりを持ってベアを求めたことは間違いないん。JR西労組は古い運動をやっていると言われるが、物わかりの良い大人であってはならない。結果としてベア獲得にはいたらなかったが、定昇と併せて、5.6ヶ月分の年間臨給を勝ち穫った。JR連合における一定の役割が果たせたと思っている。05春闘も放棄しない、凍結しないで取り組む。17年目にして完全な民営化を成し遂げた。今大会終了後、堂々と完全民営化手当を獲得するため懸命に取り組み、全組合員・家族の負担に応えたい。
安全・安定輸送
一昨年東海道本線の尼崎・塚本駅間において尊い命を奪う事故が発生した。個人に責任を押し付けるような解決はさせない。東電や関電は原発の問題など事故隠しが発覚したが、「JR西日本も検査改ざん」が発生した。「事故隠し」や「改ざん」の原因は現場にあるから摘発していただきたい。事故隠しでは安全は作れない。本気になって安全に対して取り組みたい。いつまでも「安全は永遠だ」と言ってはいけない。今後安全を作るという体質を作りあげていく。
組織の問題
各地本の頑張りでJR西労組の組織率は87%強、約27600名、グループにおいては92年に14単組で出発したが、現在は41単組、32000名という規模になった。そうは言っても、特定の地本、特定の職種、職場に革マルを中心とする勢力、共産党を中心とする勢力など固まった勢力があることも間違いない。一日も早く、一企業一労働組合、組織率90%以上を目指して取り組むよう重ねて要請する。
地域活性化
舞鶴大会は、地域を活性化するための「歴史を作る大会」であってほしい。舞鶴市は、地方活性化のために東・西舞鶴駅、そして小浜線の電化工事などにおいて、50億円も地元負担していただいた。歴史ある赤レンガ倉庫群は、まさに観光資源ではないかと思う。江守市長にレセプションをしたいと話を持ちかけたところ、市長は快く協力してくれた。
国際情勢と平和への貢献
当地舞鶴の地での大会は、イラク戦争や国際テロが頻発する今日に、世界平和を求め国際社会における日本の社会的貢献を議論するにふさわしい開催地である。憲法改正論や、自衛隊役割など大きな論争はあるが、労働組合として、国際貢献のあり方を論じるだけでなく、持ち前の行動力を発揮し、何が出来るのか、何をしなくてはならないのか考えて行く必要がある。こうした思いから組織の枠を越えて、他労組にもイラクへの人道支援のあり方について、問題提起を投げかけている。一例を挙げれば、鉄道技術者の派遣や鉄道機材の調達など、労働組合の立場から協力を模索したい。

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